音楽鑑賞の記録

ほぼクラシックのcd鑑賞記録です。

オペラ ヴェルディ:椿姫(ラ・トラヴィアータ) ヤデル・ビニャミーニ/ローマ歌劇場管弦楽団(2016年)

U-NEXT配信 2016年5月ライブ

歌劇『椿姫』(全3幕) 142分

ヴェルディ 作曲 
■出演:
ヴィオレッタ・ヴァレリーフランチェスカ・ドット
アルフレード・ジェルモン:アントニオ・ポーリ
ジョルジョ・ジェルモン:ロベルト・フロンターリ
​​■管弦楽ローマ歌劇場管弦楽団
​■指 揮:ヤデル・ビニャミーニ
■収録:2016年5月 ローマ歌劇場

演出:ソフィア・コッポラ
美術:ネイサン・クロウリー
衣装:ヴァレンティノ・ガラヴァーニ、ピエールパオロ・ピッチョーリ、マリア・グラツィア・ キウリ

コッポラがオペラを初演出、衣装はヴァレンティノ、で話題となった演目。

日本でも2018年に同じ公演があり2023年も再演が決まるなど好評だったようだ。また同じく2023年ブルーレイも発売となる。

U-NEXTで「ソフィア・コッポラの椿姫」として配信されていたものを鑑賞した。

まず、映像・光・音響…と字幕が鮮明で非常に見応え聴き応えがある。

演出はコッポラ、美術はクロウリーと映画畑だが、これとヴァレンティノ筆頭の衣装が見事にはまって視覚効果は抜群だ。

1幕では白い階段に黒いドレスのヴィオレッタ筆頭の暗めの色彩のコントラスト、2幕後半ではヴィオレッタだけが赤いドレスでいやが上にもフォーカスされる。2幕前半は純白のヴィオレッタが気高さを感じさせる。視覚的には退屈な場面が続くのだが、風景が変化していく様で心情の変化も表しているようだ。

どうしても注目は視覚要素に行きがちだが演奏も概ね良かった。オケはツヤとハリのある若々しい演奏、ドットは気品があり動作も声も言うことなし、ポーリは1幕では余裕がなく常に指揮を探して目が挙動不審だったがその後は表情は硬いものの声は安定していた。

カーテンコールではコッポラやヴァレンティノも登場、華やかにステージの締めを飾っている。