音楽鑑賞の記録

ほぼクラシックのcd鑑賞記録です。

オペラ ヴェルディ:アッティラ リッカルド・ムーティ/スカラ座管弦楽団(1991年)

OALS3000BD(Opus Arte) 1991年ライブ

歌劇『アッティラ』全曲 118分
ジュゼッペ・ヴェルディ作曲

 

 ■出演:

アッティラフン族の王): サミュエル・レイミー
エツィオ(ローマの将軍): ジョルジョ・ザンカナーロ
オダベッラ(アクイレイアの領主の娘、フォレストの恋人); チェリル・ステューダー
フォレスト(アクイレイアの騎士、オダベッラの恋人): カルディ・カルドフ

管弦楽ミラノ・スカラ座管弦楽団
■合唱:ミラノ・スカラ座合唱団
■指揮:リッカルド・ムーティ

■収録:1991年 ミラノ・スカラ座

演出:ジェローム・サヴァリー

2025年のウィーンフィルニューイヤーコンサートの指揮者がムーティと聞いて、また彼の演奏を聴きたくなった。

このDVDはスカラ座コレクションとしてセット販売されたもので、単品販売もある。輸入ものなので字幕は英語のみ。冊子に言語歌詞の記載がある。しかし、現在は対訳を頑張ってくれているサイトもあり、googleレンズなどのおかげで日本語なしでもあまり困らない。


ムーティは90年代のスカラ座のイメージが強い。今も颯爽とした演奏をするが、この頃の切れ味は凄まじい。とにかくキレキレだ。


歌手陣はレイミー、ステューダーと超一流が堂々としており、鮮明に聴かせる。更に重唱ではオケも煽って圧倒的な迫力。

演出は演奏当時らしく、奇抜さのない原作リスペクトの分かりやすさ。以前に2018年のスカラ座シャイー版を視聴した際のリーヴェルモル演出は20世紀に時代を置き換えたもので、それほど違和感もなく好演だったが、やはり本来の読み替えなしのほうが説得力は強い。

映像の古さは致し方ないところだが、中後期の圧倒的名作に押されがちなヴェルディ初期作品がムーティスカラ座により素晴らしい相乗効果で完成度の高いものとなった。