音楽鑑賞の記録

ほぼクラシックのcd鑑賞記録です。

ブルックナー 交響曲第7番 ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(1999年)

BVCC-34148(BMG)1999年11月19-21日 ライブ録音

この年に続いたヴァントのブルックナー第7番演奏、最後はベルリン・フィルとの客演ライブ録音。abruckner.comによれば1885 Original Version. Ed. Robert Haas [1944]。20:53/21:53/10:25/13:11。

ハイブリッドsacdで、sacd層は5.1マルチとステレオを収めておりsacdステレオを聴いた。

弱音も低音も聴き取りやすく、円熟のヴァントと貫禄のベルリン・フィルによる貴重な名演だ。特に金管は凄腕(凄肺)。

一方でテンポや強弱などこれまでのヴァントらしさが表現されているとは感じられるものの、各パート内のまとまりや、パート間の統一性には若干の甘さも感じられた。

これはやはり完全に掌握しきったNDR響と、客演経験の浅いベルリン・フィルで差が出たものか。なまじ隣接して同曲異演録音があるので、わずかながらも惜しいと感じてしまうのは贅沢か…。

しかし元々、7番のラストはなんとなくあっさりと終わって、物足りない感を持っていたのだが、この演奏は重厚さ荘厳さが加わって満腹感あるものだった。