SICC10316(Sony) 1961年1月16日、18日、28日、30日セッション録音
ワルターのマーラーSACDシリーズ最後のもの。大地の歌に続いて、この曲も初演を担ったのはワルターである。29:15/17:35/13:06/21:08。
音質はSACD特有の空気感があるクリアなもので、マーラーは相変わらず音がごちゃごちゃと入っているがしっかりと濁らず、特にティンパニの立体感がよく感じられる。2019/2020リマスター。
今回のシリーズリマスターはアンドレアス・K・マイヤー氏によるもので、オリジナルマスターから改めてリミックス・リマスターを行った当代最新技術による版と言える。
ワルターは自身の表情と音作りで柔和なイメージがある。
この曲には作曲者やワルター自身の言葉にある死や告別が根幹にあるのだろうが、ワルターの演奏からはそこに対する暗さや絶望をさほど感じずに、真摯に向き合う様が感じられる。