音楽鑑賞の記録

ほぼクラシックのcd鑑賞記録です。

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲&ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重協奏曲 アンネ゠ゾフィー・ムター&ダニエル・ミュラー゠ショット&ランバード・オルキス&クリスティアン・マチェラル/新日本フィルハーモニー交響楽団(2020年)

f:id:EinsSieben:20200221001219j:plain

2020年2月20日コンサート・ライブ

コロナウィルスの影響が大きいなか無事に開催されたこの公演、なんと言ってもムターに尽きる。初めてムターの演奏をライブで聴くことができたが、とにかく40年以上も業界のトップを走ってきたそのオーラ、格が尋常ではなかった。ソロの出番前から、その所作がいちいちオケへ計り知れない影響を与える。コンマスにもガン見で煽り、終盤では手を振って煽る。指揮者でさえムターのメッセンジャーと化し、ほぼ弾き振りといって差し支えない。ムターの奏でる音色は非常に美しく、弱音ビブラートや高速高音、どれをとっても美しく、カッコよかった。アンコールはバッハの無伴奏パルティータ2-3サラバンド。新型ウィルスの国内感染が拡がっている現状では開催中止となってもおかしくないと覚悟していたが、本当に素晴らしい体験ができた。奏者、主催者の皆さんには心から感謝したい。