音楽鑑賞の記録

ほぼクラシックのcd鑑賞記録です。

ブルックナー 交響曲第8番 ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(1990年)

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ALT197/8(Altus) 1990年11月3日ライブ録音

78歳のヴァントが手兵を率いての日本公演のライブ。ブルックナーの8番、abruckner.comによると1887/90 Mixed Versions. Ed. Robert Haas [1939]。16:22/15:24/27:37/24:50。録音レベルは明瞭で聴衆ノイズ若干あり。

1987年のリューベック大聖堂でのライブ録音から3年後、今回はサントリーホールということもあってか、音の明晰度が増している。特に金管に顕著で、暴れて溢れることなく録音の傾向にもよるのか、きれいに収まっている(もっとも、人によっては物足りなく感じるかもしれない)。晩年のヴァントは、数日間のライブ録音を自身が編集してライブCDとして出していたが、これは没後出版のものなので11月3日だけの一発録音。しかしその完成度はとてつもない。ヴァントにとって8番の日本での演奏はこのときが結果的に最後となったらしいのでこれを残してくれたNHK、世に出してくれたAltusに感謝したい。