音楽鑑賞の記録

ほぼクラシックのcd鑑賞記録です。

ブラームス 交響曲第4番 ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(1997年)

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SICC-10130(RCA)7 1997年12月7-9日ライブ録音

ヴァントのブラームス交響曲チクルスのラストとなる第4番。ヴァントの病気によりチクルスの完成は予定より遅くなっていた。演奏会ではベートーヴェン交響曲第1番との組み合わせだったが、当初はベートーヴェンではなくストラヴィンスキー火の鳥を予定していたらしい。12:57/11:42/6:35/9:59。 演奏は音に張りがあって、広がりを感じさせる。第2楽章のゆったりとしたテンポが心地よい。各楽器の音量バランスも良い。

 

 

 

ベートーヴェン 交響曲第1番 ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(1997年)

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SICC-10138(RCA)7 1997年12月7-9日ライブ録音

晩年のヴァントには1994年のベルリン・ドイツ響盤、ミュンヘンフィル盤と相次いでこの曲の演奏が没後リリースされたが、生前はこの1997年北ドイツ放送響盤が正規リリースされていた。9:03/6:35/3:49/5:56。楽章間で聴衆ノイズがあるが演奏部分は問題なくクリア。ベートーヴェンの若書きを晩年のヴァントが演奏すると活力と枯淡がブレンドされた趣がある。DSDリマスタリング

 

 

 

ブラームス 交響曲第1番 ギュンター・ヴァント/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(1997年)

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KICC812(Profil)1997年2月19、21、23日ライブ録音

85歳のヴァントによるミュンヘン客演によるブラームス交響曲第1番、現在ではこの演奏が公式リリースされているヴァントのブラームス第1番では最後の記録のようだ。14:02/9:33/4:59/17:27(拍手抜きで17:02)。ライブだがノイズもなく弱音も充分に入っている。2006年リマスター。2楽章のソロヴァイオリンはくっきりと聴こえる。隣接年に残されている北ドイツ放送響やベルリン・ドイツ響と同じヴァント節と言ってしまえばそれまでだが、これも名演。最後の部分でまとまりが崩れかけるとこともあるが、全体に金管が余裕を感じさせ、ティンパニが最高にうまく、これがしっかり聴こえてくるのが嬉しい。

 

 

 

 

 

 

モーツァルト  交響曲 第40番 K.550 ギュンター・ヴァント/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(1991年)

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Google Play Music( 9305211284) 1991年1月17日ライブ録音

ミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団 創立125周年記念ボックスに収められた音源。配信されていて音源の存在に気がついた。8:25/8:27/3:38/6:56。音質は良くすっきりしていて、その分押し出しは弱い。ヴァントによるこの曲の演奏は1988年にベルリン・ドイツ響と、1990年、1994年、2000年に北ドイツ放送響とのライブがリリースされていた。本演奏当時のミュンヘン・フィルはチェリビダッケが健在であり、ヴァントのこの演奏は手堅くまとめたという印象。

 

 

 

 

シューベルト 交響曲第5番 ギュンター・ヴァント/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(1997年)

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Google Play Music( 9305211284) 1997年2月18-23日ライブ録音

ミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団 創立125周年記念として2018年にボックス販売されたなかの一つ。この音源がリリースされたのはこのときが初めてらしい。配信されていて存在にようやく気がついて聴いてみた。6:46/10:10/4:51/5:34。音質は豊かとは言えないがノイズはなくクリア。ミュンヘンフィルの温かみある音がこの曲にマッチしており穏やかな雰囲気。ヴァントには1984年のスタジオ録音と最晩年の2001年ライブ録音がCDリリースされていた。また1997年の8月にキール城でのライブ演奏映像がある。本演奏はこの半年前の客演ということになる。

 

 

 

 

ブルックナー 交響曲第4番 ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(1996年)

Günter Wand Edition, Vol. 1: Anton Bruckner | Alexander Street, a ...

PH12043(PH12056)(Profil)1996年10月11-13日 ライブ録音

ヴァントのブルックナー第4番、abruckner.comによれば1881 (aka 1878/80) - Ed. Robert Haas [1936]。生前リリースの1990年北ドイツ放送響盤、1998年ベルリン・フィル盤の間を埋める存在。19:06/16:05/11:11/23:14(拍手抜きで21:44)。ノイズもなく音質は悪くはないがところどころ弦と管が若干かぼそく感じる。ティンパニが力強い。テンポや強弱など全体にヴァントらしいのだが、録音のせいかどこか不思議なペーストも感じられる。

ブラームス 交響曲第2番 ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(1996年)

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SICC-10130(RCA) 1996年6月9-11日ライブ録音

ヴァントのブラームス交響曲チクルスの第3弾。16:00/9:44/

5:32/9:33。音質はクリアだが幾分抑えめで小さくまとまった感じで薄味気味。ヴァントは情感たっぷりというタイプではないので、これみよがしのタメなどもなくサクサク進む。金管が若干辛いところがあるが木管がこの曲の良いところを綺麗に表現している。