NHKBSプレミアム放送(2022年1月16日) 2021年8月4,7日ライブ
◇ザルツブルク音楽祭2021
歌劇『ドン・ジョヴァンニ』全曲 214分
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲
■出演:
騎士長:ミカ・カレス(バス)
ドンナ・アンナ:ナデジュダ・パブロワ(ソプラノ)
ドンナ・エルヴィーラ:フェデリカ・ロンバルディ(ソプラノ)
レポレッロ:ヴィート・プリアンテ(バリトン)
マゼット:ダーヴィト・シュテフェンス(バス)
ツェルリーナ:アンナ・ルチア・リヒター(ソプラノ)
■管弦楽:ムジカエテルナ管弦楽団
■指揮:テオドール・クルレンツィス
■収録:2021年8月4,7日 ザルツブルク祝祭大劇場
演出:ロメオ・カステルッチ
コロナ禍で行われたザルツブルク音楽祭の目玉だった公演を鑑賞。
カステルッチ、クルレンツィス共に気鋭の芸術家とあって話題を呼んだ。
演奏はやはりクルレンツィスのイメージのせいか軽快でリズミカル。メリハリは効いているがやり過ぎにはなっておらずモーツァルト演奏を堪能できた。
歌手陣はロンバルディとスパイアーズがそれぞれ聴かせどころのアリアで存在感があった。
問題は演出で、おそらく色々と意図があってその解釈も観衆に委ねるところが多いのだろうが演出家の独りよがりが過ぎるように感じる。
ドン・ジョヴァンニとレポレッロは服装や髭まで同じで見た目の判別困難で服を交換する場面が意味不明、カタログの歌ではコピー機に髪の毛、後半で騎士長は視覚的な登場がないなど、この演目を初めて鑑賞する人には全くおすすめできない。
歌手陣もさぞや苦労したろうと思わされる。ルチアーノも全裸にさせられる必要はあったのだろうか。
恐らくこの演奏は映像なしで鑑賞するとかなり印象が変わると思われる。しかしその場合は物の落下音などのノイズ入りとなってしまうが。
【出演】ダヴィデ・ルチアーノ,ミカ・カレス,ナデジュダ・パブロワ,マイケル・スパイアーズ,フェデリカ・ロンバルディ,ヴィート・プリアンテ,ダーヴィト・シュテフェンス,アンナ・ルチア・リヒター,テオドール・クルレンツィス,ムジカエテルナ,ザルツブルク・バッハ合唱団,ヴィタリー・ポロンスキー
「歌劇「ドン・ジョヴァンニ」」
ロレンツォ・ダ・ポンテ:作詞
ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト:作曲
ドン・ジョヴァンニ…(バリトン)ダヴィデ・ルチアーノ、騎士長…(バス)ミカ・カレス、ドンナ・アンナ…(ソプラノ)ナデジュダ・パブロワ、ドン・オッターヴィオ…(テノール)マイケル・スパイアーズ、ドンナ・エルヴィーラ…(ソプラノ)フェデリカ・ロンバルディ、レポレッロ…(バリトン)ヴィート・プリアンテ、マゼット…(バス)ダーヴィト・シュテフェンス、ツェルリーナ…(ソプラノ)アンナ・ルチア・リヒター、(指揮)テオドール・クルレンツィス、(管弦楽・合唱)ムジカエテルナ、(男声合唱)ザルツブルク・バッハ合唱団、(合唱指揮)ヴィタリー・ポロンスキー
(3時間17分37秒)
~2021年8月4・7日 ザルツブルク祝祭大劇場(オーストリア)~